2003年4月末、ネパール滞在中にインドのダージリンまで3泊4日の一人旅に出た。 しかしこの旅は、困難の連続。次から次に降りかかる試練と闘いつづけた4日間であった。 その悪戦苦闘の旅行記をにしてみた。
1.ダージリン行き決定
2003年4月末、ネパール滞在中にインドのダージリンまで3泊4日の一人旅に出た。
しかしこの旅は、困難の連続。次から次に降りかかる試練と闘いつづけた4日間であった。
その悪戦苦闘の道のりを数回にわたってお伝えする……(2006.6.11記)
2.バドラプールへ
旅立ちの朝の目覚めは悪かった。前日、航空券を買ったあと、友人宅での宴会をはしごして飲みすぎたからだ。
ムカムカするお腹をさすりつつ、ホテル部屋のカーテンを開ける。
実は、前夜に友人から「もしかしたらゼネストは明日も続くかもしれない。」という……(2006.6.25記)
3.リキシャで2時間
バドラプールは田舎町で見るべきものは何もなく、早々にインドとの国境の町カーカルビッタへと向かう。
私の隣には、カトマンズの空港で相乗りを約束した男が座っていた。しかし、我々が乗ったのはタクシーではなくリキシャであった。
……(2006.7.13記)
4.国境越え
カーカルビッタのイミグレーションでネパールの出国手続きを行う。
イミグレーションの小さな事務所には、逆にインドからやってきた韓国人の若者グループ7〜8人が入国手続きを行っており、
そこに私も含めバドラプールからやってきた5〜6人が加わって、かなりの混雑となった。
……(2006.7.30記)
5.シリグリ経由ダージリン
インドとの国境通過とともにようやくゼネストの呪縛から解放され、
車でまずはダージリンへの玄関口ともいえるシリグリを目指す。シリグリまでは1時間ほど。
途中、インドの入国管理事務所へ寄った以外は快適なドライブが続く。……(2006.8.16記)
6.霧と暗闇のダージリン
シリグリを出発して2時間あまりが経過した頃、にわかに雲行きが怪しくなり、
雷鳴とともに激しい雨が降り出した。窓際に座っていた私は、降り込んでくる雨を防ぐため窓を閉めようとした。
ところがここで問題発生。……(2006.8.27記)
7.もう限界です
建物の中に入ると正面のフロントに支配人らしき男が立っていた。
「部屋は一つしか空いていないが見てみるか。」と開口一番、男は言った。
その言葉に悪徳ホテル業者ではなさそうだとの心証を得たのだが、やはり部屋は見てみることにした。
……(2006.11.5記)
8.成り上がり者
結局一睡もできないまま朝になってしまった。朝になって、一晩私を不安に陥れた足音の謎が初めてわかった。
部屋のドアを開けるとホテルの廊下の向こう側が金網をはさんですぐ細い路地となっており、
その路地を夜の間も人が通るために、度々足音や話し声が聞こえてきたのだ。……(2006.11.18記)
9.荒行
VIP待遇にすっかり気を良くした私は、次に、休養とホテル探しに費やしてしまった半日を
少しでも取り戻すべく、町を足早に観光するためフロントで車の手配をする。ロビーに掲げてある大きなボードには、
VIPルームの部屋番号とそこに宿泊している客の名前が掲載されており、その中に自分の名前があるのを発見し、
……(2007.1.20記)
10.線路上のバザール
ダージリンで迎える2回目の朝。愛用のGショックのアラーム音で私は目覚めた。
朝といっても時刻は午前2時30分。外は漆黒の闇の中だ。
ベッドの中にはこのホテルのサービスで湯たんぽが仕込んであり、……(2007.2.4記)
11.交渉人
ドタバタの末、ご来光は仰ぐことができなかったものの、
興味深い住民生活の一端を垣間見ることができたことで気持ちの整理もつき、一路ホテルへと戻る。
今日はいよいよダージリン・ヒマラヤ登山鉄道に乗る日だ。
終点のニュージャグパイグリまで向かう列車は1日1本、朝9時10分発しかなく、
……(2007.4.1記)
12.大願成就
登山鉄道の乗車は諦めたものの、せめて走る列車だけは写真に収めようと、
私は駅前で客待ちをしていたタクシーに乗り込んだ。
撮影ポイントを今朝、線路上でバザールが開かれていたバタシアループと決め、列車を先回りすべく現地へと向かう。
……(2007.4.14記)
13.さらばダージリン
ダージリンに到着した列車は、すぐさま機関車を反対方向に付替え、駅で待っていた乗客を乗せて出て行った。
どうやら隣駅までの間を観光列車として運転しているようだ。自分の乗車した列車が、
時刻表に載っていないことを不審に思っていたのだが、ようやく合点がいった。……(2007.5.6記)
14.帰還
シリグリの夜の街にも興味はあったものの、この日の夜は疲れと慣れない熱帯の暑さのため外出は控え、
夕食も比較的消化の良さそうなチョウメン(焼きビーフンのようなもの)をルームサービスで注文するに止め、
あとは体を休めることに専念した。……(2007.6.10記)